- 投稿日
- 2020年4月09日 (最終更新:2020年4月9日)
- カテゴリ
- 前十字靭帯(損傷、断裂)・半月板(損傷、断裂)
こんにちは
小波津整体院松屋町院です。
今回来院されたのは高校で野球されているU・H君、高校一年生の症例です。
U・H君はキャッチャーをしており、中学2年生の冬頃から左膝が痛くなり整形外科で診察を受けると
二分膝蓋骨と診断され、その後しばらく安静にしていたら痛みが弱くなり練習を再開。
しかし、練習量が多いなってくると痛みが強くなったり、少し抑えて痛みが弱くなったりを繰り返しながら膝の痛みは続いていた。
最近では階段の上り下り、下り坂、屈伸動作、ひどいときは何もしていなくても痺れるような痛みがでていため、整形外科を受診、手術を勧められたが、手術をするとリハビリにも時間がかかるので手術をしないで高校野球をやりきりたいとH君の強い思いをもって当院に来院して頂きました。
一回目の施術で膝を動かせる範囲がかなり広がり、歩行が楽になる。
三回目の施術で屈伸、階段の上り下り、7割でのダッシュでは痛みが出なくなり、普段の練習に参加できるように!
その後は定期的にメンテナンスで通っていただいてます。
U・H君ご協力ありがとうございました。
何か疑問に感じる事はありませんでしたか?
なぜ、骨や軟骨の状態が良くなったのに膝の痛みは改善しなかったの?
膝の痛みが施術で膝の痛みが改善したの?
と、思いませんでした?
普通は、骨や軟骨の状態が良くなれば痛みは改善する。
という考え方が一般的ですが、U君の場合、二分膝蓋骨が良くなっても、
膝の痛みは改善しませんでした。
ここが不思議ですよね。この不思議を解くカギは、
痛みは一体どこが発しているのか?
ということにあります。痛みに限らず、冷たい、熱い、かゆい、
など私達が普段から感じている感覚は、
「感覚神経」のある組織(皮膚、筋肉、腱など)から発しているのです。その「感覚神経」は体中のどこにでも存在するわけではないのです。
たとえば、爪や毛には感覚神経はありません。そして、感覚神経は骨や軟骨にも存在しないのです。ですから、たとえ骨が分かれていようと、軟骨が損傷していようと痛くもかゆくもないのです。爪や髪の毛をいくら切られても、痛くもかゆくもありませんよね?
それと同じことです。
では、痛みが発せられるメカニズムを簡単にご説明します。
膝に限らず、関節には直接負担がかかってはいけません。
その負担を吸収して関節を守っているのは「筋肉」です。
「筋肉」には関節を動かす働きと、関節を負担から守る働きとがあります。
ですが、筋肉はケガや疲労などが原因で正常に働けなくなる事があります。
そうなると筋肉が負担を吸収しきれなくなり、関節に直接負担がかかってしまいます。
そこで、関節にかかる負担を軽減させる為の手段として、
筋肉などにある感覚神経から
「痛み」を発します。
痛みが出ると、自然と体はその部分をかばうことで、
骨・関節の悪化を防ごうとします。ですから、「痛み」は体の防御反応だとも言えるのです。では、「痛み」が出ない状態にするにはどうすればいいのでしょうか?
それには、筋肉が正常に働けるようにする必要があります。
筋肉は「働け!」
という命令を正しく受け取る事が出来て、はじめて正常に働く事ができます。
その命令を筋肉に伝達する役割を果たしているのが「運動神経」です。
「運動神経」からの命令伝達が正しく行われていれば、
筋肉は正常に働くことができるのですが、筋肉の疲労やケガなどの原因で命令伝達が正しく行われなくなると、
筋肉は正常に働けなくなります。
ですから、「痛み」が出ないようにするためには、筋肉が正常に働ける状態を必要とし、
そのためには、運動神経からの命令伝達が正常に行われる必要があるということです。
そして、筋肉が正常に働けるようになる事によって、骨や軟骨にも負担がかかりにくくなります。
まとめ
・骨や軟骨には感覚神経が無いから、痛みの原因にはならない。
・痛みの原因は筋肉が正常に働けなくなった事による体の防御反応にある。
・骨や軟骨が良くなったとしても、筋肉の状態が良くなっていなかった為改善されなかった。
・痛みの原因である「筋肉」を正常に働かせる為に、運動神経から筋肉への命令伝達が
正しく行われるようにする施術を行った。
・結果、骨や軟骨の状態に関係なく、施術で痛みが改善された。
骨や軟骨の異常で痛みをあきらめてしまっている方は本当にたくさんおられます。
その中で、当院に来院していただいた方からは
「もっと早く来ればよかった!」という声をよくいただきます。ですから、
「もう治らないかもしれない…」とあきらめかけている方。
痛みのない快適な生活はきっと取り戻せるはずです。
一度当院へご相談ください!