#5 膝痛 二分膝蓋骨、半月板損傷の痛みで来院。 (中学生 剣道)

投稿日
2019年8月22日 (最終更新:2020年3月31日)
カテゴリ
前十字靭帯(損傷、断裂)・半月板(損傷、断裂)

 

 

こんにちは。

小波津スポーツメディカルラボ 松屋町本院です。

 

今回は、両膝の激痛をこらえ、

3年間剣道を続けてきた中学3年生の症例です。

<大阪府泉大津市在住  K.Y君 中学3年生 剣道>

 

 

 

 

(施術 初日)

「はい、じゃあ検査するから膝を曲げてねぇ。」

K君「…これ以上無理です。」

「えっ!?それで限界!?」

K君「は、はい」

「じゃあ、次は普通に歩いてみて。」

K君「痛いです…」

 

ニコニコして受け答えしてくれたのですが、

膝は45°くらいしか曲がらない。その上普通に歩くことも痛い。ふつうで考えたらこれでは剣道はできません!(笑)K君はこの状態で剣道を続けていたのですから、

よほど我慢強いか、宇宙人か・・・・・・まぁ、それは冗談として(~_~;)

 

 

K君の膝の状態はかなり悪くなってしまっていました。

そもそもK君の両膝の痛みは、小学6年生の冬ぐらいから出始めました。

 

痛みが出始めた時に病院で診察を受けると、二分膝蓋骨(膝のお皿が二つに分かれている状態)と診断される。


それから4か月ほど病院に通った結果、二分膝蓋骨」自体はだいぶマシ、

という診断だったが、それでも膝の痛みはあまり変らず。

それから少しして痛みがさらに強くなったため再び病院へ、

半月板損傷(膝の軟骨の損傷)と診断される。


1カ月半ほど安静にすると半月板の状態は良なったが、

強くなったり、弱くなったりを繰り返しながら膝の痛みは続く。

それでもK君は痛みをこらえ、頑張って剣道を続けていたので、

初診時のような状態になってしまったのです。

 

 

<施術経過>

1回目の施術で膝を動かせる範囲がかなり広がる。

 

3回目で痛みなく普通に蹲踞(そんきょ)の姿勢が出来るようになり、稽古での痛みがあまり出ない状態にまで改善。

 

4回目でほとんど痛みが出なくなり

 

5回で施術終了。

 

いままでずっと痛みが変わらなかったのに、

施術をする毎にどんどん痛みが改善していくのでK君自身とても驚き、

親御さんにも大変喜んでいただきました(^-^)

さて、ここまで読んでいただいて、

何か疑問に感じる事はありませんでしたか?

 

なぜ、骨や軟骨の状態が良くなったのに膝の痛みは改善しなかったの?

そして、なぜ、骨や軟骨が良くなったのに改善しなかった?

膝の痛みがたった5回の施術で膝の痛みが改善したの?

 

と、思いませんでした?

普通は、骨や軟骨の状態が良くなれば痛みは改善する。

という考え方が一般的ですが、K君の場合、二分膝蓋骨が良くなっても、

半月板の損傷が良くなっても膝の痛みは改善しませんでした。

ここが不思議ですよね。この不思議を解くカギは、

痛みは一体どこが発しているのか?

ということにあります。痛みに限らず、冷たい、熱い、かゆい、

など私達が普段から感じている感覚は、

「感覚神経」のある組織(皮膚、筋肉、腱など)から発しているのです。その「感覚神経」は体中のどこにでも存在するわけではないのです。

 

たとえば、爪や毛には感覚神経はありません。そして、感覚神経は骨や軟骨にも存在しないのです。ですから、たとえ骨が分かれていようと、軟骨が損傷していようと痛くもかゆくもないのです。爪や髪の毛をいくら切られても、痛くもかゆくもありませんよね?

 

 

それと同じことです。

では、痛みが発せられるメカニズムを簡単にご説明します。

膝に限らず、関節には直接負担がかかってはいけません。

その負担を吸収して関節を守っているのは「筋肉」です。

「筋肉」には関節を動かす働きと、関節を負担から守る働きとがあります。

ですが、筋肉はケガや疲労などが原因で正常に働けなくなる事があります。

そうなると筋肉が負担を吸収しきれなくなり、関節に直接負担がかかってしまいます。

そこで、関節にかかる負担を軽減させる為の手段として、

筋肉などにある感覚神経から

「痛み」を発します。

 

痛みが出ると、自然と体はその部分をかばうことで、

骨・関節の悪化を防ごうとします。ですから、「痛み」は体の防御反応だとも言えるのです。では、「痛み」が出ない状態にするにはどうすればいいのでしょうか?

それには、筋肉が正常に働けるようにする必要があります。

筋肉は「働け!」

という命令を正しく受け取る事が出来て、はじめて正常に働く事ができます。

その命令を筋肉に伝達する役割を果たしているのが「運動神経」です。

「運動神経」からの命令伝達が正しく行われていれば、

筋肉は正常に働くことができるのですが、筋肉の疲労やケガなどの原因で命令伝達が正しく行われなくなると、

筋肉は正常に働けなくなります。

ですから、「痛み」が出ないようにするためには、筋肉が正常に働ける状態を必要とし、

そのためには、運動神経からの命令伝達が正常に行われる必要があるということです。

 

そして、筋肉が正常に働けるようになる事によって、骨や軟骨にも負担がかかりにくくなります。

 

まとめ

・骨や軟骨には感覚神経が無いから、痛みの原因にはならない。

・痛みの原因は筋肉が正常に働けなくなった事による体の防御反応にある。

・骨や軟骨が良くなったとしても、筋肉の状態が良くなっていなかった為改善されなかった。

・痛みの原因である「筋肉」を正常に働かせる為に、運動神経から筋肉への命令伝達が

正しく行われるようにする施術を行った。

・結果、骨や軟骨の状態に関係なく、たった5回の施術で痛みが改善された。

 

 

 

骨や軟骨の異常で痛みをあきらめてしまっている方は本当にたくさんおられます。

 

その中で、当院に来院していただいた方からは

「もっと早く来ればよかった!」という声をよくいただきます。ですから、

 

 

 

「もう治らないかもしれない…」とあきらめかけている方。

痛みのない快適な生活はきっと取り戻せるはずです。

 

一度当院へご相談ください!

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